フォーラムでは、「もっと質疑応答の時間が欲しかった」
というご意見を多数いただきましたので、
皆さまよりお寄せいただいた代表的なご質問に、
ご登壇者にご協力いただき回答していただきました。ぜひご覧ください。

食品添加物の安全性と健康への影響について

Q食品添加物の安全性について、4つの質問があります。(その1)
①どんな試験をするのですか?
②長期間摂取の影響はあるのですか?
③体内に蓄積しないのですか?
④安全性を考える時に個人差や年齢差は考慮しているのですか?
唐木 英明 氏
A
唐木 英明 氏 (からき ひであき)
東京大学名誉教授 
公益財団法人食の安全・安心財団理事長

まず、食品添加物の安全性に関する試験をご紹介します。 これらの試験のうち、星印★がついている
(2)次世代に影響があるもの、
(3)発がん性があるもの、
(4)アレルギーを起こすもの、
(5)変異原性があるもの、
そして 2の体内に蓄積するものは食品添加物として許可になりません。

それ以外の(1)と(6)の毒性については、次のような方法を使って摂取量と作用の関係を調べます。 図に示すように、食品添加物を含むすべての化学物質は「摂取量が多ければ危険、微量であれば安全」という「用量作用関係」があります。そこで、様々な実験動物を使って、健康に何の影響もない「無毒性量」を調べます。

この値を人間に当てはめるために、1/100の安全係数をかけます。実験動物と人間の種差を考えて1/10をかけ、人間の年齢差や個人差を考えてさらに1/10をかけて、合計1/100とするのです。こうして得られた値を「一日摂取許容量」(ADI)とよび、「一生の間毎日食べ続けても影響がない量」と考えます。化学物質が人の細胞の受容体に結合するためにはある程度の量が必要ですが、これ以下の量では作用しないという限界量を「いき値」とよびます。一日摂取許容量はこのいき値と考えられています。

一日摂取許容量の単位は「mg/kg/日」、すなわち、1日当たり、体重1kgあたりの量です。たとえば一日摂取許容量が10mg/kg/日であれば、体重50kgの大人は1日当たり500mgまで食べても大丈夫ですが、体重10kgの子どもなら1日に100mgまでしか食べられません。年齢差や男女差や個人差を体重で補正しているのです。

一日摂取許容量が決まると、その食品添加物を使うすべての食品を食べても一日摂取許容量を超えないように、食品ごとの基準値を決めます。基準値は一日摂取許容量の内訳であり、大事な値はあくまで一日摂取許容量です。事業者は基準値を超えないように、食品に食品添加物を加えます。

(その2へ続く)

Q食品添加物の安全性について、4つの質問があります。(その2)
①どんな試験をするのですか?
②長期間摂取の影響はあるのですか?
③体内に蓄積しないのですか?
④安全性を考える時に個人差や年齢差は考慮しているのですか?
唐木 英明 氏
A
唐木 英明 氏 (からき ひであき)
東京大学名誉教授 
公益財団法人食の安全・安心財団理事長

私たちが実際にどのくらいの量の食品添加物を食べているのかを調べる「マーケットバスケット方式」という方法があります。これはスーパーなどで売られている食品を購入して、そこに含まれている食品添加物の量を測定し、その結果と、国民がその食品を食べている量から、食品添加物の摂取量を求めるものです。厚労省が行った調査結果を見ると、多くの食品添加物の摂取量は一日摂取許容量の1/100程度です。

都道府県は販売されている食品の検査を行い、違反がないか調べています。その結果は都道府県と厚労省のホームページで公表されています。その結果を見ると、違反は1,000件に数件程度、違反の内容は軽微で、健康に被害があるようなものは出ていません。

以上の結果から、質問の答えは以下の通りです。

  • 食品添加物は一生の間毎日食べ続けても健康に影響がない量しか使っていないので、長期間食べ続けても心配はありません。
  • 発がん性や、アレルギーを起こすものや、体内に蓄積するものはすべて禁止です。
  • 個人差や年齢差に考慮した安全係数と体重部越の量を使って安全が守られています。
Q食品添加物を複数同時に摂取すると悪影響が出るのではないですか?
唐木 英明 氏
A
唐木 英明 氏 (からき ひであき)
東京大学名誉教授 
公益財団法人食の安全・安心財団理事長

食品添加物ではありません。医薬品や健康食品ではあります。

その理由は、食品添加物の摂取量は、化学物質が人の細胞の受容体に結合するために必要な「いき値」以下の量しか使っていません。理論的には、細胞に作用しない微量の化学物質を複数同時に摂取しても、悪影響が出ることはありません。

微量の化学物質でも体内に蓄積すれば次第に量が増えていく可能性がありますが、体内に蓄積する化学物質は食品添加物として許可になりませんので、その心配もありません。

本当にそうなのか、食品安全委員会が科学論文や国際機関での検討結果や実際の健康被害を調査したのですが、その結果、複数の食品添加物を同時摂取した時の健康被害は確認されませんでした。

他方、医薬品や健康食品を複数同時に摂取すると、悪影響が出ることがあります。それは、前述の図(食品添加物の安全性について~その2)に示すように、確実に健康に影響が出る多量を摂取するからです。だから、摂取した薬と健康食品を「お薬手帳」に記入して、薬剤師と相談する必要があるのです。

Q日本は食品添加物の種類が多く、海外で禁止されているものが許可されているなど、海外より規制が緩いのではないですか?
唐木 英明 氏
A
唐木 英明 氏 (からき ひであき)
東京大学名誉教授 
公益財団法人食の安全・安心財団理事長

そんなことはありません。

食品は世界各国と輸出入されています。各国の規制に差があると輸出入が止まってしまうので、国際間で同様の規制が行われるように国際機関が調整しています。

他方、各国とも独自の食生活があり、何を食品添加物とするのか、どんな食品に添加するのか、どのように表示するのかなど、違いが残っています。例えば日本では832品目の食品添加物がありますが、米国では約1,600品目です。米国の方が多い理由は、米国で数十品目に数えている食品添加物を、日本でほぼ同じ内容の食品添加物ということで1品目と数えているためです。このように、品目数だけで国際比較はできません。

「発がん性がある赤色2号を米国では禁止しているのに、日本では使い続けている」という話がありますが、発がん性があるという科学的根拠はありません。もしあったら、日本でもすぐに禁止になります。たとえば長年使われていた天然色素であるアカネ色素は、発がん性の疑いが出たため、禁止になりました。米国で赤色2号を使用しない理由は、別の色素を使っているためであり、発がん性が原因ではありません。

Q食品添加物は病気やアレルギーの原因になるのではないですか?アトピーの子どもに食品添加物は影響しますか?
唐木 英明 氏
A
唐木 英明 氏 (からき ひであき)
東京大学名誉教授 
公益財団法人食の安全・安心財団理事長

それは通常はありません。安全性試験の結果、アレルギーを起こすものは禁止され、健康に被害が出ない量を使っているので、大部分の人には何の影響もありません。

アレルギーについては体質が大きく影響することはご存知の通りです。食品添加物が原因でアレルギーを起こす人は非常に少ないと言われていますが、全くないわけではありません。例えば、卵アレルギーの人が、卵を原料にして作られた「リゾチーム」という食品添加物でアレルギーを起こした例などがあります。アレルギーの原因になる物質は個人により違うので、自分にとって何がアレルギーの原因になるのかを知って、気を付けていただきたいと思います。

英国での調査で、食品添加物を子どもに食べさせると「多動性障害」が悪化したと発表され、英国政府は注意情報を出しました。しかし、この調査結果は科学的に確認されていません。少なくとも食品添加物が多動性障害の原因ではないし、食品添加物の摂取を止めたからといって多動性障害が完治することはありません。

食品添加物が腸内細菌に影響するなどの話はありますが、科学的に証明されたものはなく、病気との関係を示す結果はありません。

Qウインナーを毎日食べさせるとよくないと聞いたのですが、本当ですか?
唐木 英明 氏
A
唐木 英明 氏 (からき ひであき)
東京大学名誉教授 
公益財団法人食の安全・安心財団理事長

そんなことはありません。毎日、1本,2本食べても何の問題もありません。

この質問には2つの問題が含まれています。1つは、「ウインナーは安全ですか」という質問、もう1つは、「同じものを毎日食べ続けても大丈夫ですか」という質問です。

ウインナーに対する懸念が生まれた原因は、国際ガン研究機関(IARC)がウインナー、ハム、ベーコンなどの加工肉を「ヒトに対する発ガン性が認められる」グループ1に分類したためです。同じグループ1には、喫煙、受動喫煙、アルコール飲料 、魚の塩漬け、 日焼けマシーン、靴製造、家具製造などが入っています。喫煙ががんの原因になることは多くの人が知っていますが、それとウインナーや革製品自体が同じようにがんの原因になるのでしょうか?そうではありません。国際ガン研究機関は「発がん性があるという科学的証拠」があると言っているだけで、「発がん性の強さ」については何も言っていません。それが大きな誤解を引き起こしているのです。「ウインナーにはごく微量の発がん性物質が入っている」ことは科学的に確かでしょう。でも、どれだけの量を、どれだけの期間食べ続けたら、がんになるのですか?多分、1日1,2本を一生食べ続けてもがんにはならないと思います。それはアルコール飲料も家具職人も同じです。国際ガン研究機関は人騒がせだという批判が起こりましたが、当然のことです。

それではウインナーを毎日食べ続けたらどうなるでしょうか。1,2本なら何の問題もないと思います。健康に良いと言って、毎日ヨーグルトを食べる人、納豆を食べる人、梅干を食べる人、いろいろな人がいますが、バランスがいい食事になかで好きな食品1,2品を毎日食べ続けても栄養学的には何の問題もありません。そんな人はいないと思いますが、ウインナーばかり食べ続けたら栄養バランスとカロリーオーバーの問題が起こることは言うまでもありません。

食品添加物の一般情報について

Q食品添加物と食品素材の違いは何ですか?
食と健康の未来フォーラム事務局
A
食と健康の未来フォーラム事務局

食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものであるのに対し、食品は、それ自身をそのままで食べることができるもの、または調理をすることによって食べることができるものとされています。

Q食品添加物の種類と利点を教えてください。
食と健康の未来フォーラム事務局
A
食と健康の未来フォーラム事務局

下記の一般社団法人日本食品添加物協会ホームページ「食品添加物の種類と用途例」をご参照ください。

https://www.jafaa.or.jp/tenkabutsu01/siryou
Q食品添加物を入れなければならない理由を教えてください。
食と健康の未来フォーラム事務局
A
食と健康の未来フォーラム事務局

例えば、「にがり」(凝固剤)がなければ豆腐は固まりません。保存料は、食中毒の原因となる菌の繁殖を抑えることで食中毒のリスクを低減させ、日持ちを向上させています。そのため、保存料を使用しないと賞味期限が短くなり、食品ロスが増える可能性もあります。このように、食品添加物は私たちの安全で豊かな食生活を支えるだけでなく、食料資源の有効活用にも貢献する、なくてはならない存在なのです。

Q食品添加物の材料には、自然由来のものとそうではないものがあるのですか?自然由来のものだけを添加することは不可能なのでしょうか?
食と健康の未来フォーラム事務局
A
食と健康の未来フォーラム事務局

食品添加物を指定する際に、「自然由来か」「そうでないか」という区別や判断基準はもともとありません。安心して食べて大丈夫なものを食品添加物として指定している、とお考えください。

Q食品添加物のOK、NGの違いは、誰がどのように判断するのですか?
食と健康の未来フォーラム事務局
A
食と健康の未来フォーラム事務局

食品安全委員会(※1)において一日摂取許容量(ADI, ※2)の設定などの安全性の評価を行い、厚生労働省がその評価結果を受け、日常の食事を通して摂取される食品添加物がADIを下回るように、使用基準などを定めるなど安全性の管理を行っています。

(※1)国民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下、 食品を摂取することによる健康への悪影響について、科学的知見に基づき客観的かつ中立公正に評価を行う機関

(※2)人が生涯、毎日摂取し続けたとしても健康への悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量

Q避けた方が良い食品添加物は何ですか?食品添加物はなるべく食べない方が良いのではないですか?
唐木 英明 氏
A
唐木 英明 氏 (からき ひであき)
東京大学名誉教授 
公益財団法人食の安全・安心財団理事長

すべての食品添加物の安全性は科学的に証明されています。「避けた方が良い食品添加物」と「食べても良い食品添加物」などという分類は科学的ではありません。

とはいえ、そう思っている人が多いのも事実です。そう思う理由は、そういう情報があふれているからです。世の中には「食品添加物が怖い」という本を書いたり、講演をすることをビジネスにしている評論家がいます。そのような評論家を集めて「食品添加物は危険」という特集をする週刊誌も後を絶ちません。私たちは「危険」という情報は聞き逃さない本能を持っています。それは自分の命を守るために大事だからです。他方、「安全」という情報にはほとんど関心を示しません。無視しても何の危害もないからです。こうして「危険」という情報は売れるのでビジネスになるのです。他方、「安全」という情報はビジネスになりません。その結果、世の中には「食品添加物は危険」という情報ばかりになり、多くの人が誤解してしまうのです。

世の中の仕組みがこのようになっていることを理解して、「食品添加物は危険」という情報を出すのは収益を上げるためであり、私たちの健康を心配しているのではないことを知っていただきたいと思います。

Qセブン-イレブンさんが例に挙げた「酵素製剤(お米のおいしさを維持する)」は食品添加物ですか?詳しく教えてください。
斉藤 俊二 氏
A
斉藤 俊二 氏 (さいとう しゅんじ)
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
QC・物流管理本部 QC部統括マネジャー

お米のおいしさを維持するために使用している酵素製剤は食品添加物です。チルドで保管したごはんは、老化、乾燥によって電子レンジで加熱してもパサついた食感になりますが、でん粉を分解する酵素を用いた製剤を使用することで、チルド保管後のごはんでも電子レンジでの加熱によりふっくらしっとりしたごはんになります。

食品表示(無添加表示を含む)について

Q「無添加」は、企業努力の表れだと思って選んでいます。この考え方は間違っていますか。
二村 睦子 氏
A
二村 睦子 氏 (ふたむら ちかこ)
日本生活協同組合連合会 執行役員 
組織推進本部 本部長

商品の開発・製造で「企業努力で添加物を減らす」という面はあります。ただし、添加物を減らすことが食品の安全性向上に結びつくとは限りません。例えば、保存性が低下し食中毒のリスクが高まることもあります。したがって、無添加=安全のような表示や広告は不適切だと思います。また、通常添加物を使わずに製造できる食品に「無添加」と表示する事例や、「保存料不使用」と表示して保存料以外の添加物で日持ちを伸ばすなど、表示や広告に疑問がある事例もあります。消費者は企業姿勢を見極めること、社会では表示や広告のルールを整備することが必要だと考えています。

Qセブン-イレブンさんのお店で、無添加と食品添加物が入っているものをどう見分けれはいいですか?
斉藤 俊二 氏
A
斉藤 俊二 氏 (さいとう しゅんじ)
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
QC・物流管理本部 QC部統括マネジャー

食品に使用している食品添加物については、原則としてすべて表示するように定められております。また、原材料名表示において、食品である原材料と食品添加物を区分けして表示するように定められておりますので、原材料名表示をご参考に商品をお選びいただければと存じます。

Q「なんちゃって無添加」商品を出している食品メーカーはたくさんあります。これは消費者をだましていることになるのではないですか?
西井 孝明
A
西井 孝明 (にしい たかあき)
味の素株式会社 代表取締役社長

「無添加」とだけパッケージに表示されている商品が散見され、その中には消費者に優良誤認をさせるものも存在しています。食品表示のルールを決める消費者庁も、「無添加」とだけ表示することは何を加えていないか不明確なので、具体的に表示することが望ましいと指導しています。

食の情報とコミュニケーションについて

Qなんとなく食品添加物を避けている人や否定的な人に対し、どのようにコミュニケーションをとればいいですか?
小木曽 健 氏
A
小木曽 健 氏 (おぎそ けん)
情報リテラシー専門家

正しい知識は持っていないけど、「なんとなく」「否定的」な理由は、食品添加物に対する根拠のない「恐れ」があるから。つまり「恐れ」に対して敏感な方々なんですね。

そういった方々には、食品添加物を使わないリスク、使わないと何が起きるのか、健康維持のハードルがどれだけ上がるか、なるべく具体的でエビデンスの伴った「恐れ」をお伝えし、そっちに注意を向けて頂けるとよいと思います。間違った「恐れ」を、正しい「恐れ」で上書きするやり方、「正しく怖がる」という考え方ですね。

Q議論の前提知識やリテラシーが共有されていない相手とどのように対話を行うとよいでしょうか。
小木曽 健 氏
A
小木曽 健 氏 (おぎそ けん)
情報リテラシー専門家

例えば、10万円の壺を買って毎日拝んでも、不治の病は治りません。では、すでに10万円の壺を買い、毎日拝んでいる人に向かって、「そんなことをしても無駄だ!」と伝える行為は、果たして正解か。伝えたところで状況が好転しない場合は、「伝えない」という選択肢もあると思います。

「食品添加物は絶対NG。例外は認めない!」という方々は、ある意味、もう壺を買っている方々。対話は難しいと思います。食品添加物を「何となく避けている」方々=壺の前で、買うか迷っている方々です。そんな方には、前述の回答(正しい恐れを伝える)でいかがでしょうか?

Q「食品添加物入りのコンビニ弁当は不健康だ」という動きがあったとのことでしたが、セブン-イレブンさんは、これまでどのように食品添加物の安全性を発信されてきたのですか?
斉藤 俊二 氏
A
斉藤 俊二 氏 (さいとう しゅんじ)
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
QC・物流管理本部 QC部統括マネジャー

コンビニ弁当に対して不安を感じているお客様が多かったので、使用していることで不安に思わる方が多い「保存料」と「合成着色料」について不使用の取り組みを開始し、その旨をCMなどにてお伝えいたしました。また、食品の安心・安全の取り組みについては、食品添加物の安全性を発信するのではなく、フレッシュフード製造メーカー様と共に、商品の安全性を維持するために衛生管理の向上、原材料の安全性確保の取り組みをすすめ、その取り組みにつきまして弊社ホームページなどに掲載しております。これからは食品添加物についての弊社の考え方についても積極的に情報公開していく必要があると感じております。

Q味の素(株)では、食品添加物への不安に対しどのような対策を行っていますか?食品添加物に対する正しい理解促進のために何が必要で、今後どのような啓発活動を行いますか?
西井 孝明
A
西井 孝明 (にしい たかあき)
味の素株式会社 代表取締役社長

当社のホームページでは食品添加物使用の目的、使用方法、安全性についてわかりやすく情報発信しています。また、このページでも、唐木先生が皆さんの不安や疑問に正確にお答えいただいていますので、ぜひご覧になってください。当社では、今回の「食と健康の未来フォーラム」のような皆さんとの対話の場をこれからも続けてまいります。

Q食品添加物でも植物由来であったり、安全性に全く問題ないものがほとんどと思いますが、小さい表示スペースで伝えるには限界を感じます。良い案はありますか?
西井 孝明
A
西井 孝明 (にしい たかあき)
味の素株式会社 代表取締役社長

食品添加物をどんな目的で使用しているのか、その添加物の安全性はどのように証明されているのか、また使用料は適切なのかなどを商品の表示スペースだけでなく、自社のホームページ上でご紹介されることが良いと思います。また、食品添加物についての情報が集約されている日本食品添加物協会のサイトへのリンクも一案だと思います。

他にもこんな質問をいただきました

Q科学的に作られた味に慣れるより、自然のうま味やおいしさを感じる体、舌であることが大事と思いますが、いかがでしょうか?
二村 睦子 氏
A
二村 睦子 氏 (ふたむら ちかこ)
日本生活協同組合連合会 執行役員 
組織推進本部 本部長

食材自体のうま味やおいしさを感じられることは大切ですね。その観点からは食事を全体に薄味にすることが必要で、それは食塩摂取量を減らすことにもつながります。食品添加物の調味料の多くは、物質としてみると天然の食品に入っているものと同一のものです。それを使い過ぎれば「科学的につくられた味」になるかもしれませんが、適量を使うことで自然な範囲で味を調えることもできます。どちらが絶対に良い/悪いということではなく、状況によって使い分けることも可能ではないかと思います。加工食品の利点と素材(野菜・精肉・鮮魚など)を上手に組み合わせて利用することが大切だと考えています。

Q中村先生のレシピ本を見てファンになりました。おすすめの加工食品の使い方を教えてください。
中村 育子 氏
A
中村 育子 氏 (なかむら いくこ)
管理栄養士・在宅訪問管理栄養士 
医療法人社団福寿会慈英会病院 在宅部栄養課課長

ありがとうございます!私たちの身の回りの加工食品は実に多彩です。冷凍食品、缶詰、おそうざい、レトルト介護食品など、栄養バランスにも優れ、調理のハードルを下げてくれる加工食品に、「ほんの少しだけ手を加える」方法はいかがですか。下ごしらえの手間が省け、味付けの失敗もなく、すべて手作りするより安価な場合もあります。

例えば、冷凍餃子と冷凍ホウレンソウに白菜と椎茸、卵を加えて作る「ギョーザのスープ」。味付けは顆粒だしと醤油のみで、一つの鍋だけで完成します。

また、高齢者や介護者がいらっしゃるご家庭こそ、がんばらずに加工食品に助けてもらいましょう。加工食品にひと手間加えるだけで、あっという間においしく栄養もきちんと摂れます。

時間をかけて丁寧に作った料理も素晴らしいものですが、身近にある食品を手軽に活用して、「時間をかけず」に、「楽しく」、「無理せず」作るという方向へのスイッチの切り替えも時には必要です。

食品添加物について正確な情報を身に付けながら、料理を楽しんでください。

※中村育子先生の「気軽に楽々レシピ」はこちらから
https://www.ajinomoto.co.jp/nutricare/recipe/recipe-expert.html

Qセブン-イレブンさんの「フレッシュフード」は、何を指しますか?
斉藤 俊二 氏
A
斉藤 俊二 氏 (さいとう しゅんじ)
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
QC・物流管理本部 QC部統括マネジャー

セブンフレッシュフードは「おいしさや品質にこだわり”つくり立ての家庭の味”を目指したオリジナル商品」です。

おにぎり、弁当、チルド弁当、冷し中華やレンジで調理する調理麺、パスタやグラタンなどの軽食、サラダや餃子などのお惣菜、サンドイッチやホットドッグなどの調理パン、シュークリームなどのデザートを指します。「セブンフレッシュフード 」のロゴマークがついている商品です(※)

(※)商品ブランドロゴについて: https://www.sej.co.jp/products/branding.html

Q冷凍・製造技術が良くなったことで、食品添加物の使用量が少なったことはありますか?
斉藤 俊二 氏
A
斉藤 俊二 氏 (さいとう しゅんじ)
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
QC・物流管理本部 QC部統括マネジャー

HACCP(※)に基づく品質管理体制強化、製造環境の改善、製造工程の機械化が進んだことによりフレッシュフードを製造している工場の衛生管理は向上しております。そのため、保存性を確保するための食品添加物については削減されておりますが、食品添加物は商品毎に、特性に合わせて使用するものですので、全ての食品添加物が削減されているというものではありません。

(※)HACCP:Hazard Analysis and Critical Control Point
食品の製造工程において起こりうる危害の要因を予め分析して重点的に管理する点を決め、それを管理することで食品の安全を確保するという管理方法

出典・参考
日本食品添加物協会ホームページ
厚生労働省ホームページ
食品安全委員会ホームページ
味の素(株)ホームページ「気になる『食』のキーワード一覧~ 食品添加物は必要なの?安全なの?」
  • ※質問は、事務局にて集約し抜粋させていただいております。予めご了承ください。
  • ※回答は、2020年9月29日現在の回答者個人の見解です。
  • ※本情報の利用により生じた不利益については一切の責任を負いかねます。予めご了承ください。
食と健康の未来フォーラム事務局

エデルマン・ジャパン内
「食と健康の未来フォーラム事務局」
E-mail: ajinomotoforum@edelman.com